「今こそ、特別活動の出番!」
副会長 仙南西小学校 佐藤 俊子
 近頃の大人や子どもの悲惨な事件には、人間としての望ましい関係づくりのできない自己中心的で短絡的なものが多い。複雑な社会の中で、その原因を絞り込むことはできないが、幼少時から「生活の中で集団的な外遊びが少なくなってきたこと」「自分と向き合う時間や空間が少なくなってきたこと」「勤労などの社会体験が少なく自己中心的になってきたこと」など人間関係づくりを学ぶ場が少なくなってきたことも要因でないだろうか。
 このような社会環境の中の子どもたちには、集団の中で話し合いや問題解決をしたり、他と協調して望ましい人間関係づくりをしたりしてよりよい生活を創り出していく活動が、今まで以上に求められており、特別活動の果たす役割も大きくなっている。10月の県特別活動研究協議会能代山本大会では「共感的、感動的な活動を通して実践力を育てる特別活動〜共に高め合い共に認め合う子どもたち〜」というテーマで、小・中学校の公開授業、分科会での実践発表等の大会があった。その計画的で一貫した組織的な実践は、対人間、対集団を通した望ましい人間関係の中で自主的・実践的な力が育っている授業や実践発表であり、特別活動で育てているものの大きさを改めて感じた大会であった。