T.研究について
・研究のねらい
「自ら社会的事象とかかわり、未来を切り開いていける人間の育成」という研究主題は、平成10年度からの継続研究であり、そのねらいについては次のように考えている。(要約)「自ら社会的事象とかかわる」とは、自分自身やその生活との関わりの中で社会的事象をとらえることであり、学習によって得られた成果を自分の生活に生かしていくことである。
「未来を切り開いていく」力には二つの側面があると考えられる。一つ目は自ら課題を発見し、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく課題を解決する能力的側面である。
二つ目は自分のよさや他人のよさを尊重し、強調しながら互いに高め合い、学ぶ楽しさを得ていく情意的側面である。
この二つの側面から「未来を切り開いていく」力を培い、現実と深い対話をしながら、生きてはたらく知識・理解を豊かにし、資料・情報を活用する表現力を養って、理想に向かって建設的な思考を展開する力を育てていきたい。
・研究の方法
5月に行われた研修部の小中合同研修部会で上記のテーマとその基本的考えを共通理解した後、この研究のねらいに迫るための今年度の研修内容について下記のように共通理解を図った。
小学校テーマ決定
自らの思いを生かして社会的事象にかかわり未来に生きる力を育む社会科学習
中学校テーマ決定
自らの視野を広げて社会的事象とかかわり未来に生きる力を高める社会科学習
・主として研修する内容
@ 年間指導計画の検討及び情報交換
A 評価基準の作成についての検討と情報交換
B 研究大会(大曲市大会)に向けての事前研修と協力
・研究大会について
第36回大曲仙北社会科教育研究会大曲市大会
@期 日 平成14年10月4日(金)
A会 場 角間川小学校 大曲南中学校
B演示授業者
小学校
3年 永井 敦講師 「おかしやさんのひみつをさぐろう」
4年 山信田ゆかり教諭 「稲庭うどんと人々のくらし」
5年 黒川 修二教諭 「タニタの秘密をさぐれ」
6年 小西 裕之教諭 「アジア・太平洋に広がる戦争」
中学校
地理分野 栗谷川 学教諭 「秋田県を調べよう」
C分科会役員
小学校3・4年 |
○ 助言者 |
田口穂積教諭 |
○ 司会者 |
高橋正人教諭 |
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○ 記録者 |
坂本由紀子教諭 |
○ 教諭世話人 |
判田久樹教諭 |
小学校5年 |
○ 助言者 |
金子俊隆教諭 |
○ 司会者 |
高見広子教諭 |
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○ 記録者 |
後藤幸子教諭 |
○ 世話人 |
吉川寿朗教諭 |
小学校6年 |
○ 助言者 |
伊藤政和教頭 |
○ 司会者 |
加賀谷靖夫教諭 |
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○ 記録者 |
杉井 幸教諭 |
○ 世話人 |
伊藤 淳教諭 |
D小中に分かれての各部会
・挨拶
・須田喬指導主事の指導・講話(小学校)
・加賀徹指導主事の指導・講話(中学校)
・質疑応答
・閉会
・研究の成果(主として研究大会より)
小学校部会
全校体制で研修を進めているのがすばらしく、 特に課題との出会わせ方や発問の内容等、新指導要領をふまえた研究になることができた。学ぶ対象や地域のよさを生かした「かかわり」を大事にしている。さらに共に学ぶ仲間との関わり、自分との関わりや相手の良さに気づくことなどから、子供に「こだわり」を持たせる工夫があった。一人一人の課題を深めるための手だてや、自分の良さを生かして調べる手だてがきちんとなされていた。
中学校部会
視点の絞られた学習で課題の与え方が上手であった。資料の提示も文章でなく、グラフや統計資料など生のものから導き出す訓練が重要でそれが生きる力へと直結していくはずである。
発表するという表現力は相手の話を聞いて分析をしてから自分の考えを述べるいわば総合力である。その点表現力の小中連携もスムーズでレディネスがとられており、それがよい発表へとつながっているのではないか。
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