大仙市立 西仙北中学校
学校通信
 平成25年3月21日  No.43


修了式 1・2年生も一年目を築きました
 
 
 偉大なる3年生が,新しい伝統を創り,卒業しましたが,その3年生に付いていったのは,1・2年生の皆さんです。皆さんがいて,3年生を支えたからこそ,新しい伝統と素晴らしい学校創りができたと思っています。1・2年生の皆さんに感謝したいと思います。
 本日は,2つの事柄
について考えて欲しい
と思います。
 一つは,最近テレビを見ていて,感動したことがありました。
 そのテレビは,「3月19日放送 6:30 - 7:00 NHKニュース おはよう日本 世界のニュースザッピング」でした。
 
 アメリカオレゴン州のガールスカウトで名物のクッキーに6,000箱の注文があり大喜びしたが嘘の注文だった。在庫を少しでも減らしたいと緊急セールを開催して数百人が訪れてクッキーが飛ぶように売れた。(米 ABC)
 
 この放映で,関係者の一人がインタビューに答えて「一人の悪人がいて悪さをするけれども,それを100人の善い人々で支えることができる」と答えたことです。
 悪いことをする人は,どんな社会にも少なからずいます。でも,そのことを克服する100人の善意の人々がいるということを,さらりと言ってしまうアメリカ人は素晴らしい,と朝から感動しました。ちなみに,一日で半分が売れたそうです。
 
 二つめは,幸せの意味です。これを考えるとき,ブータンの幸せ,が昨年有名になりました。ブータン国王が被災地を訪問し,いろんな活動をして帰国しました。
 このブータンの幸せが,この度の高校入試英語に出題されました。大問5の長文です。日本語訳を長いですが載せてみます。「英文は,中学生の香織が,ブータンの人々の幸せの考え方に触れ,自分の将来について考えたことを英語で発表したものです。」という設定です。

 ブータンという国について聞いたことがありますか?それはヒマラヤの小さな国です。
 この国では,人々は,自分たちが家族や友達,周りの人々と善い関係をもつときに,幸せと感じます。彼らは,美しい環境と自分たちの伝統を保とうとします。彼らは他の人々のために働くことは良いことであると思っています。彼らはそのような生活に満足しており,彼らの多くは,自分たちが幸せであると思っています。今,ブータンは,世界で最も幸せな国として有名です。
 日本では,何人かの人々は,たくさんのお金が欲しい,大きな家に住みたい,素晴らしい車を持ちたい,です。彼らは,お金持ちになって,多くのモノを得られたなら幸せになることができると考えています。でも,今,より多くの人々が,自分たちの周りの人々との関係がお金よりも重要であると考え始めています。たくさんのお金を持つことは,幸せのたった一つの規準ではないのです。この考えは,ブータンでもまた重要です。私はブータンの人々からたくさんの事を学び,今,たくさんの幸せがあることを知っています。
 私たちの先生は時々,私たちに次のように言います。
「あなたは将来何になりたいですか,そしてなぜ?」
 それは,答えるのに簡単な質問ではありませんが,今,私は次の一つの重要な事を理解できます。
「私たちの未来について考えることは,私たちがどんな種類の幸せをもちたいかについて考えることを意味している。」
 昨年,私は,老人施設で職場体験をしました。その職場の人は言いました。
「ここの仕事はとても厳しく,私たちはいつも忙しい。でも,私たちは老人の皆さんにここで幸せな人生を送らせたい。そして,それが,また私たちの幸せでもあります。」
 私は昼食のとき,老人たちを手伝いました。私は,老人たちが笑顔で「ありがとう」と言ってくれたとき,とても幸せでした。私は,自分が他の誰かを幸せにできるときに,自分が幸せを感じるのだということを学びました。
 あなたは将来の仕事について何を考えますか?たとえば,医者について考えてみましょう。もしもあなたが医者になったら,高い社会的地位とたくさんのお金に幸せを感じますか?私は,医者にとってこれらの事は,あまり重要ではないと思います。もしも私が医者になったら,私は,患者さんの病気がなおり,彼らを幸せにしたときに,私の幸せを感じます。私は患者さんが退院するときの笑顔を見たいのです。
 私は,ブータンの幸せの考えから私の将来について考える新しい方法を得ました。私は,あなた達が自分の将来について考えるとき,この考えはとても役に立つと信じています。それは幸せへのあなたの見方を変えるでしょう。

 
 今年度,1年生は,家族の仕事について学びました。2年生は,実際に職場体験をして,仕事をするとはどんなことか学びました。そして,学級では,「何のために働くのか。」ということについて話し合ったことと思います。
 このブータンの幸せをきっかけに,「自分が幸せになること」について,一人一人,これからの生活で考えて欲しいと思います。
友輪学年による全校集会
 
 
 3月15日に,友輪学年(1年生)による全校集会が,体育館で開催されました。
 前半のテーマは「3年生(卒業生)の意志を受け継ごう」でした。
 3年生の皆さんに,卒業前にアンケート調査(「やり残したこと」「改善して欲しいこと」)をお願いしました。その結果,「重要な行事を残して継続していって欲しい」と「1・2年生に改善して欲しいことはあいさつで,先輩や先生へのあいさつの態度」でした。
 アンケートをしてみて,その結果から私たち自身もいろいろな点を改善し,新入生を迎えたいと思いました。
 
 3年生が残した貴重な意見を,クイズ形式で,皆さんに提示しました。
1 やり残したこと
  いつもしかられていた。かなり言われていた。でも,それは,先生が私たちのことを思って,話してくれていたことに気がついた。そんなとき,3年生は,「   」と言いたかった。さて,どんなことを言いたかったのでしょう。
  答えは「ありがとう」でした。
2 もっと「  」たかった。さて「  」は,何でしょうか。
これだけだと,よくわからないので,出題者(友輪学年スタッフ)が寸劇をしました。それを見た生徒達は,「走り」たかった!と答えましたが,これは間違いでした。答えは「遊び」でした。
3 「     」活動
「   」は何でしょう?これもよくわからない問題なので,再び寸劇が行われました。
わかりやすい寸劇で「ボランティア」活動が答えでした。
4 「   」を見つけること。
これもわからないので寸劇。すると,会場から「将来の夢」と出ました。「惜しいです。」次に出たのが「やりたいこと」と答え,これが正解でした。
司会者からは,3年間中学校生活をしていてもやりたいことが,見つからないこともあるんですね,と驚きの言葉がありました。
まとめとして,次のことが上げられました。
○ あいさつの向上。
 ・自分から積極的に。
 ・大きな声で。
 ・相手の目を見て。
○ 行事を大切にする。
 ・立志祭,ソーランや「大いなる秋田」を続けていく。
 ・合唱コンクールでは,恥ずかしがらずに一人一人が声をだす。
 
 次は,後半です。後半のテーマは「新入生を迎えるためにできることを見つけよう」です。
 在校生1・2年生に,新入生をどのようにして迎えるのか,のアンケートを行いました。
 1位 不安がないようにする。
 2位 明るく楽しくやさしくする。
 3位 新入生の手本になる。
 4位 中学校生活の楽しさを教える。
 5位 仲良くする。
 1・2年生の学級代表が前に出てて,インタビューされました。
○ 皆さんが入学したときに不安だったことを教えてください。
・勉強が難しくなること。
・部活がちゃんとできるか,いじめられないか,不安でした。
・先輩,後輩の上下関係が不安でした。
・違う小学校の生徒と仲良くできるか不安でした。
・教科が小学校より増えるので勉強が不安でした。
・先輩がこわくないか,不安でした。
○ 中学校生活をしてみて安心したことはどんなことですか。
・先輩から気軽に声をかけてね,と言われたこと。
・先輩から,何でも話しかけてもいいよ,と言われたことがよかった。
 「新入生を迎えるためにできることを見つけよう」のまとめ。
・新入生の手本となるように。
 →身だしなみをしっかりしよう。
 →先生へ頭を下げてあいさつをしよう。
・やさしい声かけ。
 →笑顔であいさつ。
・不安をなくす。
 →自分たちから話しかける。
 
 最後に三浦拓実生徒会長からお話がありました。
「皆さん,もうすぐ1年生が入学してきますね。1年生は2年生に,2年生は3年生に進級します。それぞれの学年で活動することになりますが,目標を高くもって努力しましょう。
 さっき,OHPで見たように,新入生を迎えるためには,コミュニケーションをしっかりとって,仲良くしてください。
 3年生が卒業してから一週間が経ちますが,今度は僕たちが3年生の意志を受け継いで,新しい伝統をつくり,新しい学校にしていきましょう。」
 この後,感想発表があり,集会が終わりました。
 
 この集会で話し合われたことが,4月から実践できたら,素晴らしい学校になると思います。
 
 〜保護者の皆さんへ〜
 1年間,計43号の学校通信をお読み頂き,誠にありがとうございました。来年度も紙面を充実して発行したいと存じますので,よろしくお願いいたします。(佐藤心一)