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研究計画

 

(1)研究主題

 

対話的な学びを通して,
課題追究力を身に付けていく子どもの育成

 

 

(2)主題設定の理由

 

①社会の要請から

 「知識基盤社会」の中での「生きる力」を,自ら課題を発見し課題を解決する力,コミュニケーション能力,物事を多様な観点から考察する力と捉え,それらを育むことが必要であることは明らかである。その中でも「基礎的・基本的な知識・技能の習得」,「思考力・判断力・表現力等の育成」を基本的な考えとして,学習指導要領の改善の方向性が示され,全ての教科・領域等で「言語活動の充実」が大きく取り上げられている。また,秋田県学校教育の指針では,『“「問い」を発する子ども”の育成~問題を発見し,他者との関わりを通して主体的に問題を解決していく子どもの育成~』を重点として挙げている。
 本校でも,子どもたちの知的好奇心・自ら学ぶ意欲・探求心を喚起し,ねらいに迫るための適切な言語活動を通して,思考力,判断力,表現力を育成することによって,自他の営みを積極的に工夫改善し,発信していく大人になるための基礎を育んでいくことが大切であると考える。



 

②本校の子どもの実態とこれまでの実践から

 

これまで,中仙地区6校が連携し,確かな学力の向上を目指して授業改善を目指す「中仙モデル」の実践と9年間のスパンで育てる「学び方」の指導に取り組んできた。昨年度,『対話的な学びを通して,課題追究力を身に付けていく子どもの育成』を研究主題に設定し,「①授業のユニバーサルデザイン化を図り,全員が学びの実感を得られるようにするための授業改善」「②対話的な学びの充実を図る」の2点を主な共通実践事項として,中仙モデルを生かした問題解決型学習の授業改善に取り組んできた。
 その結果,授業の展開部分において,関わり合いによる高まり・深まりが十分に得られていない実態から,子どもたちが,共に考え表現することの充実感を味わい,課題追究への意欲が高まっていく様子へと変容が見られた。子どもたちが相互に関わり合いながら課題追究力を高めていくことを目指したことで,本校の学びのスタイルが確立されてきている。算数科の学習を中心とした研究であったが,少しずつ他教科や総合的な学習の時間においても,関わり合いの様子が充実してきている。そこで,今年度も更にこれらの実践を積み重ねていきつつ,より対話的な学びを推進することによって,生き生きと学び合う子どもの姿がより確かなものになることを目指し,昨年度と同じ本研究主題を設定した。

 

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(3)研究の仮説

 

子どもたち一人一人にめあてや見通しをもたせ,他者との関わり合いの中で,共に考え,表現するよさを味わわせることで,課題をさらに追究する力を身に付けることができるであろう。

(4)仮説に基づいた研究の重点(共通実践事項)

【算数科授業における取り組みを柱に…】

 

  1. ①授業のユニバーサルデザイン化を推進し,全員が学びの実感を得られるようにするための授業改善を図る。

・学習環境,指導方法,授業づくり(焦点化・視覚化)
□ 一時間の見通しがもてる黒板正面整理 
□ 授業の導入の簡略化(5分をめどに)
□ 掲示資料等の工夫(見やすさ)    
□ めあて(課題)とまとめの整合性の確認

 

・子どもの発言をつなぎ,関わり合いから学ぶ展開部分を授業の中心にする
□ ペア,グループ学習等での全員参加の機会を確保 
□ ホワイトボード等を活用した比較・検討
□ 話合いの視点を明確にして,子どもに説明させ,教師の発話量を減らす
(少なく教えて豊かに学ぶ)

(5)仮説の検証計画

 

〔県学習状況調査〕
(12月:4~6年)

・「問いを発する子どもの基盤づくりに資する問題」,「B問題の趣旨を生かした問題」で県平均と同等,あるいは設定通過率を上回っていれば概ね良好とする。

〔標準学力テスト〕
(1月:1~3年)

・「思考力・判断力・表現力に関する問題」で全国平均と同等であれば概ね良好とする。

〔教師による自己評価〕

・4段階評価で「3以上」であれば概ね良好とする。
(前期・後期)

・短期間目標の取り組みについて自己評価をする。
(年間を6期に分けて目標設定をする)

〔児童アンケート〕
(前期・後期)

・学習に対する意欲や満足度を評価し,4段階評価で「3以上」であれば概ね良好とする。

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