本校は、大仙市の東部に位置し、学区の中央を県道角館六郷線が南北に通る、長野地区と豊岡地区の中間にある学校である。
地区には、県内で唯一の国宝である線刻千手観音等鏡像を有する水神社がある。また、当地区は、ドンパン節の元歌である「円満造甚句」の発祥の地でもある。
これらをはじめとする豊かな地域素材に囲まれ、子どもたちは、総合的な学習の時間を中心に地区の歴史や伝統文化を調べたり、「ドンパン祭り」に参加するなど郷土芸能の伝承活動に取り組んだりしている。
保護者や地域の方々は、教育への関心が高く、地域の学校として本校の教育活動に大変協力的である。子どもの多くが3世代同居家庭で育ち、全体的に明るく素直である。
また、決められたことや指示されたことを、最後まで責任をもってやり遂げようとする子どもたちである。
子どもたちのこうしたよさを伸ばしながら、自ら考え公の前で表現する力、自ら判断し行動する力を身に付けさせるため、教職員が子どもと共に汗を流し、知恵を出し合い、生き生きと活動できる学校づくりに取り組みたい。
子どもと教師との間に相互信頼の絆があってこその学校教育である。まず、子どもと教師、子ども相互の豊かな人間的関わり合いを大切にしたい。心を解き放つことができる環境のなかでこそ、一人一人の個性が発揮され豊かな感性や人間性が培われていき、学校は「楽しいところ」となっていく。
実態の異なる子どもに、基礎的・基本的な学力を等しく保障するとともに、よさをさらに伸ばしていくことは、専門職として私たちに課せられた使命である。常に授業改善に全員で取り組む学校づくりをしていく。
子ども一人一人が本来もっている「優しさ」(相手を尊重する言動)を大切にする。「さん」付けあいさつ等、“されてうれしいあいさつ”の励行などを通して「おもいやりの質」を高めるようにしたい。また、多様な年齢・年代の人にふれる中で、相手を思いやる様々な言動の具体に気付かせ、積極的に行動に移せるようにしていきたい。
「健康なからだ」があってこそ、毎日の学校生活の営みが生まれる。健康や安全に対する自己管理ができる子どもであってほしい。「からだ」を動かすことをいとわず好き嫌いせずに食べることができる子どもは、気力も充実し、生涯にわたって生きる力を持ち続けることができると考える。
子ども一人一人が「自分のまなび」を確立し、「友達とのまなび」を共有しながら思考を広げたり深めたりしていく「まなび方」を身に付けさせる。そして、みずからの「問い」を基に深めた考えを表現したり、得た知識や技能を実生活で活用したりする力を培っていきたい。
「ゆめ」は希望や志、目標に置き換えることができる。「ゆめ」は明るさとやる気、実践力を生み出す源であり、自分の人生を支える力であると同時に、家庭や地域、国家の繁栄につながっていくものと捉えることができる。
発達の段階に応じた指導により「ゆめ」を大切にさせることは、小さなことにくじけずがんばってやり抜く力、向上心や挑戦する心を鍛えることにつながる。
根幹に据えたいのは、一人一人のよさを伸ばす指導である。子どもの「ゆめ」は成長とともに変化していくこともある。しかし、「ゆめ」がどのように変化しようとも、自分のよさを自覚し、それを伸ばし、それを生かして生きていこうとすることが、「ゆめ」の実現に向けて必要なことだからである。
一人一人のよさを伸ばす指導が、一人一人の学ぶ意欲、活動する意欲を生み出し、明るい学校づくりにつながるものと考える。ゆめを育み、「おもいやり からだ まなび」をバランスよく伸ばすことで、子どもがゆめに向かって進む力を育む豊川小学校でありたい。
[サブテーマ]
ワクワク登校:学習や集団生活への期待感(←自分の居場所のある学級、学校)
にこにこ下校:学習が分かった、活動が楽しかったという満足感(←楽しく分かる授業、子どもが活躍する教育活動
キラリ・キラキラ豊川っ子:「キラリ」と光るよさを伸ばして一層輝く「キラキラ」に
学校は、明るく、希望に満ち、将来への展望が開けるところでなければならない。
学校教育目標の具現化のため、本年度は重点として次の2点を掲げ、本校教育の一層の充実を図る。