来年に統合を控え,本校のフリー参観日(15日〜16日)に,西仙北西中学校の1・2年生が,本校を訪問し,1時間目の授業を合同で行いました。
1年生は国語です。はじめに,西仙北西中学校の1年生20名(本校48名)が,10名ずつ本校のA組,B組に入りました。
国語の内容は,50分間の最初の25分間,二人一組になって,A組が最初に「俳句カルタ」を,B組が「百人一首」,次の25分間に,交代となります。
A組では,緊張した面持ちで,二人一組に20枚入った「俳句カルタ」が配布されました。それを,机を向かい合うように座り,二人で10枚ずつ分けます。そして,その10枚を5枚ずつ並べます。並べた後に,カルタの裏に書かれてある俳句を暗記します。カルタの表には,俳句の5・7・5の最後の5に当たる部分の言葉だけしか書かれていません。
たとえば,表に「はつがつを」と書かれてある俳句の裏には「目には青葉 山郭公初鰹」(めにはあをば やまほととぎす はつがつを)と書かれています。
A組の授業者である齋藤佳子先生が,次の2つの注意をしました。
「カルタを取るときに,他のカルタにさわってバラバラにしないこと」
「声は出さないこと」
いよいよ,始まりです。齋藤先生が上の句を読むとすぐに理解しカルタを取る生徒
,獲物をねらう鷹のようにカルタをじっと見つめている生徒,など様々でした。
B組も,西仙北西中学校の今野悦子先生から百人一首の成り立ちや中身について聞き,始めました。試合が進むに従って,真剣さと集中力が増し,すべての生徒が参加していました。
2年生は,数学の合同授業でした。内容は「円すいを作ろう」です。問題を紹介します。
円すいを作ろう
問題 円すいを作るためには,底面の半径,側面の半径(母線),側面の中心角が必要です。次のそれぞれの問題には条件が2つしか書かれていません。 残りの条件を考え,円すいを作りなさい。 |
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側面の半径 |
中心角 |
底面の半径 |
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黄色問題 |
10cm |
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8cm |
水色問題 |
8cm |
270° |
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黄緑問題 |
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120° |
3cm |
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2年生は,本校50名,西仙北西中20名の70名です。最初,全員が多目的ホールに集まり,これからの活動について村田文子先生から聞きました。3人組になり,じゃんけんで黄色・水色・黄緑のどの問題に挑戦するか決めました。色ごとに,第一理科室,第二理科室,多目的教室に分かれました。
水色問題に挑戦したグループを見ました。まず,予想図を書いてみよう,とヒントを与えました。実測で書こうとしたら,8cmが意外に長く,フリーハンドで大体のところを書けばいいのではないか,となり,およその図を描きました。中心角が,270°もポイントで,分度器とにらめっこの末,なるほど!そうか,ということで納得して書いていました。底面を付け足して予想図のできあがりです。次に,今分からないところはどこだろう?と聞いたら,底面の半径だというので,そこをχにしました。底面の円周と等しいのはどこでしょう?と聞いたら,側面の円周の一部ということで,等しいところをマーカーで塗りました。この作業を終えたら,「あっ!そうか!」ということになり,底面の半径が6cmとなることが分かりました。
西仙北西中のはやくできたグループに,8cmと6cmの関係は何だろう,と聞きました。比で考えてみるかな?と聞き直し,8:6= ?
と聞いたら,4:3とすぐに答えてくれました。この4:3は,どこかで見たことがない?と聞き直したら,これは270°と関係があるのかなあ,という返答でした。そこで,底面の半径をχとすると次の式が成り立つことを教えました。
この式を見たグループの生徒は,「ああ,そういうことだったんだ。」と納得していました。
円すいができあがり,最後10分前に,再び多目的ホールに集合し,どのように作ったのか,3人グループで話し合いました。
1年生のときに学習した内容ですが,学び直しにはちょうどよい内容でした。そして,円すいを作成したことを,きっとこれから忘れることがないだろうと思いました。