3月11日に起きた東日本大震災は,東北関東に大きな被害をもたらしました。卒業式もまともに行えない小学校や中学校・高等学校があることは,テレビのニュースで皆さんも知っていると思います。そういう今の時期に,私たちは全員が自分の命を失うことなくこの場に集まり,平成23年度の始業式を行うことができることにまずもって感謝したいと思います。 さて,平成23年度は皆さんにも私たち教師にとってもとても重要な一年になります。それは,大仙市立西仙北東中学校という名前での最後の年になるからです。皆さんは,1年生から2年生,2年生から3年生へと進級した今,どんな気持ちでこの場にいるのでしょうか。私は,この一年間をどのように感動を持ち続け,悔いの残すことのない学校生活を行うことができるか,そのことを考えています。 2月の終わりに,今の3年生が去年の夏に,キャリアスタートウィークを行ったときのことを紹介する記事を書くために,3年生の活動ぶりについて知ることができました。あの暑い夏の5日間,3年生は,仕事を投げ出すこともなく,自分のできる精一杯の仕事をやってくれたと事業所の方々からお褒めの言葉をいただいた資料を見せてもらいました。とてもうれしかったです。また,2年生は,国際教養大の学生たちとの交流の際に,物怖じすることなく自分の言葉で学生たちとコミュニケーションを取ろうとしていました。 いろいろなことに真剣に立ち向かう,このことが悔いの残らない生活に結びつくと思います。 アメリカの第35代大統領ジョン・F・ケネディーは,1961年1月20日の大統領就任演説の中で,次のようなことを言っています。 And so, my fellow Americans, ask not what your country can do for you; ask what you can do for your country. (そして,わが同胞のアメリカ人よ,あなたの国家があなたのために何をしてくれるかではなく,あなたがあなたの国家のために何ができるかを問おうではないか。) このケネディー大統領の言葉を借りるならば,学校があなたのために何をしてくれるかではなく,あなたが学校のために何ができるのかを,常に考えてほしい,となります。 学校目標も最後の一年ですので「学び合い 支え合い 高め合い−真剣に おおらかに ぐんぐんと すこやかに−」に変えました。この目標を達成するために,皆さん自身が自分たちの頭で,自分たちの言葉で,そして自分たちの行動でどんなことができるのか,考えてみてください。そしてその考えたことを実行に移してください。私たちはいつもそばにいて応援していきたいと思っています。 |
新入生歓迎のことば 生徒会長 伊藤昭人 地面を突き抜け,新しい芽が吹き出してきました。万物が息づく春。東中学校に入学された48名の新入生の皆さん,ご入学おめでとうございます。私たちは皆さんが入学されるのを楽しみに待っていました。 皆さんは今,どんな気持ちでしょうか。友達ができるだろうか。勉強についていけるだろうかなど,中学校生活への期待と不安でいっぱいのことと思います。ちょうど2年前の私たちもそうでした。わからないことや困ったことがあったら,遠慮しないで私たちに尋ねてください。私たちは皆さんが一日も早く中学校生活に慣れ,充実した日々を過ごすことができるよう,お手伝いしたいと思っております。 これから皆さんは様々なことに挑戦していくわけですが,小学校とは違い,生活・勉強・部活動のどれも,一段とレベルの高いものになります。 学校生活では,毎日制服で授業を受けることになります。その上で重要なのが,校則です。校則とは学校生活で絶対に守らなければならないルールです。身なり,服装をはじめ,少し厳しいですが,中学生としての自覚をもって,十分注意して生活していきましょう。 勉強・部活動では,それぞれ高いところを目指して,自分を鍛えてあげていってほしいと思います。 また,東中学校最大の行事として,「清新祭」があります。東中の生徒が一丸となり,準備や運営に取り組みます。他にも行事はたくさんありますが,どれもみんなで協力し合い,大きな喜びを味わうことができます。 私たちが力を入れていることの一つに「あいさつ」があります。今,震災の影響による被害が拡大しています。こういう時こそ,私たちが団結して明るいあいさつで地域を盛り上げていこうではありませんか。 さて,皆さんに東中の校訓を紹介します。私はこの校訓に誇りをもっています。 「清新」は一日一日をさわやかに,新たな目標に向かって努力する姿勢。 「友和」は,多くの仲間を作り,互いに助け合いながら楽しい学校生活を送ろうとする姿勢。 「修練」は,目標に向かい,自分自身を鍛え抜き,苦しさに耐え,さらに進もうとする姿勢。 皆さんもご存知のように,東中学校は来年でその歴史を閉じます。皆さんはその節目の学年になるわけですが,この校訓を心に刻み,私たちと共に東中学校の有終の美を飾っていきましょう。 皆さんの可能性が大きく開くことを心から期待しています。 |
新入生決意のことば 新入生代表 阿部倫己 柔らかな日差しに包まれ,清新の丘をわたる風に,春の優しさと力強さを感じます。 4月5日。僕たち48名は,この日をずっと心待ちにしていました。新しい制服に身を包み,僕たちの胸は少しの不安とこれから始まる中学校生活への大きな期待でいっぱいです。 これまで僕たちは,刈和野小学校と土川小学校の2校において,6年間の時を歩んできました。同じ西仙北東中学校へ入学した今日からは,48名全員が互いが思いやり,よりよい交友関係を築いていきたいと思います。 また,たくさんの方々に祝福され,西仙北東中学校へ温かく迎えていただいたことにとても感謝しています。さらに,伝統ある西仙北東中学校の生徒になり,良き先輩方,良き先生方に出会えたことを幸せに思います。 僕は,これから始まる中学校生活でがんばりたいことが3つあります。一つ目は,学習です。小学校とは違い,学習内容も難しくなると思いますが,数学と英語に興味があるので,授業が始まるのがとても楽しみです。二つ目は,部活動です。運動部や文化部,それぞれの部活動で,先輩たちに教えていただきながら,自分の目標をもって,日々努力していきたいと思います。三つ目は,生徒会活動です。西仙北東中学校の一員として,よりよい学校を築いていくために,互いに知恵を出し合い,創意工夫して,学校祭をはじめとする様々な行事を成功させていきたいです。 東北地方では,3月の大地震によってたくさんの方々が被災し,今なお避難所での生活が続いています。復興には,まだまだ時間がかかると思いますが,僕たちにもできることがあるはずです。小さなことでも,一人一人が協力できることに取り組んでいきたいと思います。 僕たち48名は,今後様々な困難や壁にぶつかることがあると思います。しかし,みんなで力を合わせ,一つ一つ乗り越えていきたいです。 これからの3年間をより明るく充実した日々にし,最高の中学校生活を送ることを,新しい仲間と共にここに誓います。 |