大仙市立西仙北東中学校
 学校通信
   2011.2.4 No.37

 
 
刈和野の大綱引き 講話
 
 1月28日に刈和野の大綱引き保存会会長である佐々木忠雄さんから,1年生全員に「刈和野の大綱引き」について,その歴史や成り立ちについての講演会がありました。 パンフレットが一人一人に配布され,その中の事柄を詳しくお話ししてくれました。
 歴史については,確固たる証拠は無いけれど,室町時代(今からおよそ500年くらい前)に行われたと,郷土史家の菅江真澄の調べでわかっている,ということでした。綱引きがなぜ行われたのかというと,「平将門の一族である長山氏が刈和野に土着し,長山氏の氏神が市場を守護する神『市神』であり,その祭事として綱引きが始められたのが由来といわれる。」(パンフレットから)でした。
 当時,刈和野には「二日町」「五日町」「八日町」がありましたが,「八日町」はその後火事で焼けて消滅しました。そのため,二日町(上町)と五日町(下町)で行おうということになりました。上町が勝つと米の値段が上がり,下町が勝つと豊作ということになります。
 大綱引きには,建元という人がおり,この人たちは行事実施の責任者であり,現在は,二日町に6人,五日町に7人います。佐々木さんは,大綱引きに30年参加し,その後,建元を10年間,それから保存会会長を10年間在任し,現在に至っています。
 大綱引きの歴史の中で,昭和22年に水害があり,稲わらがなくて大変苦労したそうです。でも,大綱引きを止めると悪いことが起こるのではないかということで,現在まで一度も休まずにやってきました。昭和47年に国指定重要無形文化財に指定されました。大曲の綱引きや,日本各地に綱引きの行事があるのですが,国の指定を受けているのは,刈和野の大綱引きだけだそうで,他は,国として認めないという意向だそうです。
 大綱引きは力のいる引き合いですが,最高で45分間も行ったことがあるそうです。他の地域と異なり,直径80cm,長さ200m,重さ約20トンの綱を140m引いた方が勝ち,ということになっています。ですから,最初は引かれていってもあとで盛り返したり,などの繰り返しがあるそうです。道路がアスファルトでなかった頃は,道路に歯止めみたいなものをこしらえて,それに足をかけて踏ん張ったそうです。
 パンフレットには,大綱引きの過程がわかりやすく載っています。
一 綱作り
二 綱飾り
三 神事
四 小綱つけ綱のばし
五 押し合い
六 綱の出し合い
七 綱合わせ
八 引き合い
九 綱の奉納
 
 講話が終わってから質問コーナーになりました。戸嶋雄太朗さんが次のような質問をしました。
「建元の引退はどれくらいですか。」
「建元は昔よりも年寄りが多くなってきました。現在は66歳が最高年齢です。」
 また,佐藤駿さんも続けて質問しました。
「建元の方達は普段どんな職業をしているのですか。」
「自営業の方々が多いです。みんな建元をやりたがるようです。」
 
 最後に戸嶋雄太朗さんが,感謝の言葉を述べて終わりました。
 
綱撚い(つなよい)
 
 本番まであと11日という1月31日に,中央公民館前とコミュニティー前で1年生全員,刈和野小学校4・5・6年生,西仙北高等学校2年生が集まり,綱撚いがありました。
 私は初めてみる綱撚いでしたが,壮観な感じを受けました。3本に編まれたわらの綱が雪の上に広げられており,最初は,それをねじりながら,1本1本の綱を木槌(きづち)でたたいて強くします。それを,3本の綱に何度も何度も繰り返し行います。その作業が終わると,いよいよ3本の綱を編んでいきます。上町と下町で編み方が異なるようでした。私は,上町,下町,再び上町の方で綱撚いを参観したり,手伝ったりしました。上町では,3本に広がった綱を一番右の綱を左2本にからみつけていくというやり方を繰り返していました。最初は,小・中学生も手伝っていたのですが,残り20m位になると,綱そのものが重たくなってきて,高校生が一気に持ち上げて編んでいきました。最後に,今まで編んだ綱がほつれないように,ワイヤーで止めてその日の作業は終わりました。
 国指定重要無形民族文化財は,前出の一綱作りから,九綱の奉納までが活動です。そういう意味では,本校1年生は,国指定の活動に参加したという素晴らしい体験をしたことになります。
 綱引きは,外から見るのと,中に入って綱作りから加わるのでは,趣や難儀さ,そしておもしろさが全く異なります。500年続いた伝統ある刈和野の大綱引き,将来の建元が今の1年生からも生まれることを期待します。
 
平成23年度   高等学校前期口頭試問から
 
 2月1日に,標記試験が秋田県内の高等学校全てでありました。
 受験して来た本校生徒から,各校の口頭試問や面接の内容についてお聞きしました。今回は,紙面の都合で口頭試問の内容について紹介します。
 
○ 工業系
・英語 14と40を英語で答える。
100、1000、10000を英語で答える
・数学 三角形の内角の和 直角三角形の合同条件
・他  あなたは○○の競技が強いのか。勉強を頑張るのか。○○部の先生の名前。
○ 普通系
・国語
 説明文・・・小さな変化が時間とともに大きくなっていき、やがて問題を起こすという主旨の問題
 問題 空欄に二字熟語を補充する問題
  文章中で提起された問題とその解決策について答える
漢文・・・論語より「己の欲せざる所、人に施すことなかれ」の訓読文
問題 音読と現代語訳をする
古文・・・学問を究めるには、古い考えにとらわれず、良い考えは積極的に取り入れ広めるべきという主旨の問題
問題 指定された部分の音読と意味
・数学 x=5x 3<√N<4でNに入る自然数 √18−Nが整数の時Nに入る自然数
1次関数y=ax+bで提示されたグラフから、その直線の式で適切なものを選ぶ
その直線の式の交点を求める方法。そして座標を求める
円Oが外接する五角形ABCDEがあり、それぞれの角度を求める。
・英語 アメリカの語学学校に留学した日本人の女子高生についての長文問題全文の音読。彼女が渡米した理由、彼女が日本の踊りを説明できなかった理由
・国語 熟語の構成を説明する。下線部を敬語にする。漢文を訳す。
    源氏物語と徒然草の作者や成立年代の間違いを直す。
・数学 2次方程式を解く。中心角が円周角の2倍になることの証明
    2次関数の変域。規則性の問題。コインを2回投げて裏1回、表1回でる確率
・英語 英語で言った数字を日本語で答える。(13612)
    金曜日の後で日曜日の前の曜日を英語で答える
 長文を黙読して、後に出される英語の質問に英語で答える
疑問詞を適当な箇所に入れる
・研ぐ、早速、河川の読み
・see □ seen □に入る単語は何か
・1月のスペル
・y=ax(2,8)aの値を求めよ
・3平方の定理について。斜辺がいくらになるか。
・夏至の読み。
・□の手借りたい 入る漢字は何か。
・(−2)×(−3)−6
・50円の鉛筆x本と70円のボールペンy本買った値段
・私は札幌で生まれました。 (was/born/in/I/Sapporo/.)
・あなたは犬を何匹飼っていますか?   (you/how many/dogs/do/have/?)を並び替え
 
○ 英語系
・「為替」「緩やか」の読み。
・文章中の「これ」の指す部分
・おれはかまきり(「どきどきするほど」の感情を3択で答える)
・対義語 漢文(一、二点について。「己の欲せざる・・・・」がでた)
・グラフや文章から座標を読み取る。(一次関数と二次関数)
・x+6X+8を因数分解する。相似を使って辺の長さを求める
・X2乗やY2乗のかけ算や割り算
・( )の中の単語を正しい形に直す。比較の問題(more interestedの間違い訂正)
・長文を読んで質問に答える。(What・等)
○ 商業系
・「水稲」「緩やか」の読み 古文の短歌の選択問題
・因数分解、比例や反比例の問題
・英文の並び替え問題
 
 わかっていてもその場ですぐに答えるというのは,テレビのクイズ問題をみていても非常に困難なことがわかります。その場を去れば,「ああ,あのことだった」とすぐに思い出すのですが,緊張するとドギマギすることがよくあります。
 次回は面接試験について掲載します。常に色々と考えてそれに対する自分の考えをもつことが大切です。